私はアスペルガー症候群と診断されていますが、私の日常は常に「物」との無言の戦いです。私の部屋はいわゆるゴミ屋敷で、床が見える場所はほとんどありません。なぜこうなってしまったのか、自分でも説明がつくようでつかない、もどかしい日々を過ごしています。外では真面目に働き、人並みに振る舞っていますが、一歩玄関をくぐると、そこには制御不能になった私の内面がそのまま投影されたようなカオスが広がっています。私にとって、片付けという作業は、まるで巨大なパズルを解きながら同時に激しい雨の中に立たされているような感覚です。一つの物を手に取ると、それに付随する思い出や、今後使うかもしれない可能性、あるいはその物の形状や質感といった膨大な情報が頭の中に一気に流れ込んできます。その結果、思考がフリーズしてしまい、結局はその物を元の場所に戻すか、あるいは床の別の場所に置くことしかできなくなるのです。周りからは「ただ捨てればいい」と言われますが、その「ただ捨てる」という判断を下すために必要なエネルギーが、私には人一倍不足しているのです。また、私は音や光に敏感なところがあり、掃除機の騒音や、ゴミ袋がガサガサ鳴る音を聞くだけで、脳が悲鳴を上げているような感覚になります。ゴミ屋敷の中で暮らすのは不便ですし、もちろん恥ずかしいとも思っています。でも、このゴミの山が、ある種の防音壁や緩衝材のように私を包み込み、外の世界の刺激から守ってくれているような安心感を感じてしまうことも事実です。私は、だらしない人間になりたくてこうなったわけではありません。脳の回路が、一般的な「整理整頓」というシステムと上手く噛み合わないだけなのです。最近、少しずつ専門のカウンセラーや片付けのサポーターの力を借り始めました。彼らは私のパニックを理解し、ゆっくりと、私のペースで物の整理を手伝ってくれます。一日に数センチだけ床が見えるようになる。その小さな変化が、今の私にとっては途方もなく大きな前進なのです。
片付けられないアスペルガーの私の日常