ゴミ屋敷の主が亡くなった後、あるいは施設へ入所した後に残される不動産は、家族や親族にとって「呪われた負の遺産」としての末路を辿ります。かつては温かな実家であった場所が、いつの間にか近寄ることも躊躇われるゴミの城に変貌し、その処理を押し付けられる相続人たちの苦労は計り知れません。相続が発生した瞬間から、相続人はそのゴミの山を管理する一切の責任を負うことになります。悪臭や害虫の被害、火災のリスク、これらに対する近隣からの苦情の矛先はすべて、住んでもいない親族に向けられます。この段階での末路は、親子の絆が完全に断絶し、憎しみだけが残るという悲しい結末です。清掃を専門業者に依頼すれば、その費用は数百万円に達することも珍しくなく、実家の売却益で賄えればまだ良い方で、多くの場合、相続人が自らの貯金を切り崩して支払うことになります。また、ゴミの重みで床が抜け、湿気で柱が腐っているような場合、建物としての価値はゼロ、あるいはマイナスとなり、解体して更地にする以外に道がなくなります。しかし、解体費用を捻出できずに放置すれば、固定資産税の優遇措置が受けられない「特定空家」に指定され、重い税負担という末路が待っています。相続放棄という選択肢もありますが、これには三ヶ月という短い期限があり、かつ、放棄したからといって直ちに管理義務が消滅するわけではないという、法的な落とし穴もあります。ゴミ屋敷を遺すということは、最愛の家族に対して、金銭的な損失と精神的な疲弊、そして地域社会からの誹謗中傷をプレゼントするようなものです。かつて家族で囲んだ食卓が、今では腐敗した生ゴミの下に埋もれている。その事実を直視しなければならない子供たちの絶望感は、言葉にできるものではありません。ゴミ屋敷という末路は、一代で終わるものではなく、負の連鎖として次世代の生活までも破壊し、家族という概念そのものを解体させてしまう恐ろしい破壊力を持っているのです。